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\ | 著名 | 著者 | 出版社 | 価格 |
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1 | 小説「聖書」旧約編 小説「聖書」新約編 | 著:ウォルター・ワンゲリン 訳:仲村明子 | 徳間書店 | \1900(旧約) \1500(新約) |
2 | 平気でうそをつく人たち | 著:M・スコット・ペック 訳:森英明 | 草思社 | \2200 |
3 | 戦争論 | 小林よしのり | 幻冬舎 | \1500 |
旧約編 |
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「旧約編」はアブラハム・イサク・ヤコブ・ヨセフの時代〜出エジプト・カナン侵入〜ダビデ王・ソロモン王の時代〜南北分裂〜両国滅亡・バビロン捕囚〜ネヘミアによるエルサレムの城壁完成まで。初めて目にする人物も多いが、所々で聞いたことのある名前や世界史で習った国家・人物が登場し非常に読みやすい。ネブカドネザル2世とかね。 宗教に興味を持たず逆に(オウムの事件などで)不信感を抱きつつ読んだのが楽しさ倍増の原因だったかも。神なんて信じないぞ、そんな気持ちでこれを読むと、神様も人間味に溢れていて面白い奴だったり、やり手の策士だったりする。それでいて結構自分勝手。自分に対し罪を犯した(契約に対する債務不履行)民に対し、寛大に許したり徹底的に罰を与えたり。機嫌で行動が変わるのかな?勿論きちんと読めばそんなことはないのだけれど、楽しければいいのさ、小説だもの。 序盤のクライマックスはモーセの出エジプトの場面。海を割ったり神と契約したり(これが「旧約」)名場面も多い。 サウル〜ダビデ〜ソロモンの3代を描いた中盤は最高。サムソン(超兄貴のあいつ)とデリラの話は楽しいし。でも最大の読みどころは何と言ってもダビデの一生!!ヨナタンとの友情物語、ゴリアト(別の表記の仕方「ゴリアテ」、といえばピンとくる人も多いだろう)との闘い、サウル王(サウルの人生もすさまじい。とり憑いた悪霊との闘いは壮絶である)との確執、王国の全盛、今際の場面…。 ダビデ・ソロモンの全盛期を過ぎると王国は衰退の一途をたどる。人間の醜さが大爆発である。預言者たちの生き様は悲愴。神との契約を忘れた民の不遇の歴史。絶望と切望の中エズラが人々に読み上げる天地創造は感動的である。あまりにもにくい演出に完璧に打ちのめされた。 旧約編だけでもいいから読め!! |
新約編 |
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新約編はキリストの一生を描く。キリスト、現在の価値観や常識から見るとほとんど精神異常者である。もし彼が今の時代に現れたら病院へ直行もしくはオウムみたいな宗教団体作ってマスコミの視聴率稼ぎの格好の的になりそう。逆に麻原がキリストの時代に生まれていれば今頃世界3大宗教になっていたかも。麻原の教義は博愛やら正義やらとはかけ離れているし信仰を自分のために利用しているに過ぎないので、そんなことはありえないが。 新約編も何処かで聞いたことのある名前目白押し。ヨハネとか12使徒とかロンギヌスとか。有名な天使も何体か登場した。 徹底的に悪人だと思いこんでいたユダが決してそんなことはなかったのが衝撃的だったりするが、旧約編よりは面白味に欠けた。ある程度常識で知っている挿話が多かったため新鮮味が少なかったためだろう。 個人的には新約編を読んで、記述が少なかったヨハネさんについてもっと詳しく知りたくなった。「ヨハネ黙示録」色々なところで(主に漫画でお手軽に雰囲気を盛り上げる道具として)引用されているから。 |