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CD REVIEW(邦楽編)
アルバム短評集その1
Grapefruit (坂本真綾)
以前、「あ、何だかとってもA/G(Anime / Game)系のメロディだなあ。よくランキングに入ったなあ。最近こっちの人たちが台頭する流行の一端なのかなあ」と気に留めていた。「坂本真綾」の名が普通の場所に。あれれ、A/G畑の人じゃないんだ。これは聴く価値がありそうだ。
プロデュースにA/G界では重鎮の菅野よう子が全面的に関わっていることから、ますますそっちの音楽に近い音を予想していた。音は極めて普通。大御所菅野の危なげなく心地よい音楽。歌唱は広末某を上手くした感じ。歌詞は「右ホッペのにきび」がGOOD。「にきび」は漢字で「面皰」と変換された。うわぁ、汚そう。
「青い瞳」は典型的なA/G。何だかとてもイイカンジなので近日制作予定「面白ポエム第2弾『信号待ちの向こう側(仮)』」の歌メロの参考にさせてもらいます。
AMETORA(UA)
総合制作が朝本浩文だと期待していたら違ったみたい。朝本氏はシングル曲のみ作曲編曲制作の御様子。ということは、ベスト盤が企画されたらそれを聴けば中身はほとんど朝本氏の楽曲になるということ。それまで待つか。といっても、実際に聴いてみると朝本だろうが誰だろうが問答無用にUA色に染まりきっているのであまり関係なかったりする。個性強いなあ。
arange(大賀埜々)
「Close to the night」を聴きたくて。そしたらリミックスされてやんの。愕然としましたわ。多いよ、このパターン。音楽家本来の表現形式はアルバムの筈。巷ではシングルに主眼を置きすぎている。しかも悪くリミックスするとは何事だ。この手口は許せない。…シングル探しの途方もない長旅が始まりそうである。
tohko(藤子)
日向大介の楽曲は素晴らしい。シングル、「Bad luck on love」「Loopな気持ち」は素晴らしい、拍手。日向脱退後、小室はその路線を強引に継続維持しようと無理をした結果「ふわふわふるる」以降のシングル楽曲は不自然且つ今一である。小室は小室らしくやっていればよいのに。
藤子(notふじこ)の歌は。ハングリー精神というか気概というか勝負心というか、歌に対する姿勢が十分でないように聞こえる。小室擁護下の恵まれた環境では致し方ないのか。
HOME(山崎まやよし)
「One more time, One more chance」を聴きたくなって借りました。感動しました。ここは音楽編、個人的な思い出感傷を書き綴る場所ではないので以上。
Remembrt me?(木根尚登)
高校2年の時、「Close to the night」を耳にしていらいずっと、いつかは聴きたいいつかは聴きたいと願って、ついに借りる機会にめぐり逢う(最近こんなパターンばっかりだ!!)。
「Remember me?」と「Close to the night」以外は特に関心を抱かなかったけどこの2曲で十分。あとは老舗の貫禄と心地よさを味わいながらBGMにしましょう。
小室哲也の普段のプロデューサとしての姿ではない、一鍵盤奏者としての姿を沢山聞けるのが特徴。
最後に冒頭「Remember me?」のリミックスが収録されている。この手のDJによるリミックスは大抵、対象楽曲の長所特徴存在価値を根こそぎ奪い去ってしまい、台無しもいいところにしてしまう場合が多く、俺のDJに対する不信感嫌悪感殺意の元凶になっていることが多い。が、このリミックスは曲の長所を余り削ることなく新たな伊吹を感じさせてくれる好リミックス。関心関心。
SIAM SHADE II(SIAM SHADE)
ある日ロッカダム(FM-Huji金曜深夜1時〜4時大絶賛放送中!!)を聴こうとラジオをつけたら、格好良いロックのインストが流れてきた。早速これはバンド名を記憶しなければとて紙と鉛筆を用意したら、聞き覚えのある日本人の歌声が。あ、シャムシェイドだ。チューニングを間違えていたのだった。そんな事件以来いつかはアルバムを聴きたいと持っていたところ最近借りられることになったので早速聴く。
また、ある日何気なく1999年2月号のBurrn!誌を見ていたら、「Beast From The East」という連載記事でこのSiam Shade IIを「Dream TheaterやRushを思わせるプログレッシヴなアプローチをそこらじゅうに散りばめながら〜」と紹介されていた。Dream Theaterは現在オレ国の中でナンバー2のバンドであり、Rushも四天王最後の席の候補の一つであるため、期待は破裂寸前まで膨らむのであった。
あの事件ほどの衝撃は受けなかったが、よいぞ、よいぞ。まあまあ良質なロックが聴けて、最近聞き始めた一連の邦楽作品の中では高い水準。まだまだメジャー一作目ということで、これから成長するのだろうと期待しよう。
余談。「Siam Shade W zero」のジャケットには、Led Zeppelin4枚目の有名な"Four Symbols"みたいな四つの記号が書かれている。飛行船心を強烈に刺激する巧妙な仕掛けだ。
3 2 1(ヂルチ)
発売当時ラジオ番組(NHK-FM平日午後9時)のアルバム紹介で数曲聞き若干心に駐在していたところに知人から借りる機会に恵まれたので早速聴いてみる。
うーん、普通の現代風ハードロックだなあ。しかも徹底して。「ジャーマンメタル+演歌」みたいだったX Japanとは格段の違いがある。「ピンクスパイダー」(これも贅沢に旋律を使った佳作でお気に入り)が立て前でこちらが本音というところか。
「死んだ後のhide」名義じゃなかったら全く話題にもならず売れなかっただろうに。現実として、儲かるか否かは 話題性と宣伝力のみで決定し、いかに大衆に媚びるかが勝負である。結果的にこのCDはそんな世の中に対するちょっとした皮肉に聴こえて少し寂しい。
amiyumi / JETCD (Puffy)
「アジアの純真」の某部分がEL&Pの某局某部分のパクリだという疑惑を抱き続けること1年強、知人から借りる機会があったので、ついでにJETCDも一緒にして聴きいてみました。
「アジアの純真」の容疑は解消された。似ているには似ているけど、意図的に真似たというほどではなかった。ビートルズ世代の奥田民夫がEL&Pを知らないことはあり得ないけどまあ偶然。
老舗奥田氏制作によるこの2枚、非常に聞きやすく心地よい。安心してBGMにできる。流石に鑑賞領域に達していないが。
一番のお気に入りは(群を抜いて好き)「パフィーの大安売り」ことJETCD収録の「小美人」。作曲を担当しているのがDoctor Strange Loveと書いてある。誰?強く興味を持ちました。Doctor Strange Loveの構成員は下記の黒沢健一作品にも参加していたのでますます関心を持つ。
First(黒沢健一)
現King Crimsonのベース・スティック奏者であるTony Levinが参加している、そんな情報を得、早速借りたCD。以前ラジオ番組(NHK-FM平日午後9時放送中)で耳にした「Rock'n Roll」も気に入っていたので丁度よい機会だと思って。
中身は極々普通で、レビンも退屈そう。わざわざR←→Lを停止してまでソロを行うのだから、これが黒沢氏のやりたい音楽なのだろう。そうだとしたら以降彼の音楽を積極的に聴くことはあるまい。
▽推薦盤▽ |
trigun the first donuts
衝撃作。オープニング曲が何となく聴きたくて知人に借りて聴いたら、ど頭のNO-BEATから耳を疑った。アニメのサントラとして想像を遥かに凌駕する傑作。純粋な音楽作品として突出しているのでアニメは知らなくても聴く価値十分。
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trigun the 2nd DOUNUT *happy pack*
大いに失望。なにせ23トラック中9トラックが「ドラマ」。音楽だけで構成された前作を期待していただけにその落差は大きい。華厳の滝並に。聴くときわざわざ音楽トラックだけをプログラムしなくてはならないのが面倒くさい。肝心の音楽も前作ほどの勢いを感じることは出来なかった。アニメ作品に全く興味はなく、単に音楽目的で買うと損をする。早々と「ダメCD」の烙印を押され一番取りにくい場所へ左遷してしまうだろう。
王様の恩返し(王様)
直訳ロックで一世を風靡したあと消息不明の王様が遺した遺産。12曲中11曲CDで持っていたのでかなり楽しめた。特にJimi Hendrixの曲には何度も笑わせてもらった。Deep Purple, Led Zeppelin, Jimi Hendrix, The Rollong Stonesの名曲を収録。
直訳第2弾が発売されるそうな。今度は女性歌手の直訳だそうな。王様、結婚なさったそうな。女王様(爆風のパッパラ某にあらず)王子様をお産みになるそうな。
Wake Up Every Body(ICE)
洋楽は断然ロックだが、邦楽ならこの系統(巷では何と分類されているのだろう?)。ram jam worldとかね。日本の凡庸なバンドは世界の燦然たる顔ぶれに比べるとあまりにも貧弱貧相貧困貧苦で聞いている方が恥ずかしくなる。例外はいても少数だし。そんなわけでICEは注目。1曲目「KM JAM #2」には「Black Dog」(Led Zeppelin)の冒頭やどこかで聞いたことのあるギターフレーズがサンプリングされていてマニア君はにやり。
邦楽編