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クラシックな気分
楽曲編

ここでは、星の数ほどあるクラシックの名曲の中から楽曲単位で、俺の即断と僻見で紹介していく。上辺だけの薄っぺらな知識でのハッタリトーク。紹介と言うよりはむしろ随想・思い出話と自己満足に近い状態に陥る可能性高し。いつもの癖で、話題が飛躍しまくった挙げ句、「閑話休題」などどほざいて強引に体裁を繕ったりしますが、勘弁してくれ。

行進曲《威風堂々》第1番

サー・エドワード・エルガー(1875-1934)

◆日本一有名な行進曲(過言)

 栄えある1曲目はなぜかこれ。イギリスの作曲家エルガーさんの曲。彼は行進曲《威風堂々》を5曲作っているけど最も有名なのがこの1番。"名行進曲"であるかは分からないが、"名曲"であるのは確か。ちなみに、"名行進曲"として名を轟かせる曲には、フチークの《剣士の入場》、ドシュタルの《大空の騎士》ワーグナーの《双頭の鷲のもとに》などがある。(《ラデツキー行進曲》や《天国と地獄》は単に有名なだけなのかな?)もとい。《威風堂々》の聞き所はトリオの荘重な旋律。この部分は、国王ジョージ7世の戴冠式で歌詞付で歌われたらしく、「英国第2の国歌」など噂される。この「○○第2の国歌」という言い方はクラッシクでは頻繁に耳にする。「日本第2の国歌」は何だろう。第1の国歌さえまともに歌えない哀れな民族にはそんな物存在しないか。もとい。その英国第2の国歌が最後に再現されて完全にノックアウト。構成はホルストの組曲《惑星》の《木星》とほぼ同じだと想像して頂ければ問題ない。俺の中での位置づけはほとんど同じ。

◆She makes me wonder...

 俺の場合、この曲は試験勉強など、これから好まないことをしなければならない気の重い一日の始まりに元気を付けるために聴くことが多い。勇気と希望の湧く曲なのです。でも、この曲を聴いて抱く感情は勇気100%ではなく、何故だか、少しの切なさ寂しさ旅愁が混ざるのだが、俺だけだろうか。それが絶妙の香辛料となっているのは事実、深く考えるのは止して音楽を眺めよう。この曲は、ピアノ曲集なら《別れの曲》、バロック曲集なら《主よ人の望みよ喜びよ》、Led Zeppelinなら《天国への階段》(Stairway to heavenの管弦楽版はどこで手にはいるの?)みたいに、「寄せ集めものCD」を編集する際の目玉商品なので、お店では簡単にその題名を目にするはず。「寄せ集めものCD」は安いので、これ1曲のためだけに1枚買う価値は十分にある。

12の練習曲より《別れの曲》

ショパン(1810-1849)

宇宙で一番好きな曲

 クラシックロック邦楽洋楽古今東西老若男女天上天下唯我独尊、自分の過去と未来と意識と経験が及ぶ全ての空間−この世−に存在するすべての音楽の中で頂点に君臨する逸品。今の俺の語彙ではとても表現できない。一生言葉にあらわせないかもしれない。・・・としか形容できません。この曲の旋律はまさに神の創造物。ションパン本人も、弟子が弾いているのを聴いて涙を流しながら「ポーランド万歳」と言ったとか言わなかったとか。こんな素晴らしい音楽が、「練習曲」だからまた驚きである。でも第三番《別れの曲》は技術的にはさほど高度ではないらしく、音楽系大学ピアノ科の入試試験の実技でも「ショパンの練習曲作品12、ただし3番を除く」なんて指定されている。《別れの曲》も《威風堂々》と同様に、ピアノオムニバス物の看板曲なので簡単に入手できるが、練習曲全曲を収録したCDを買う方がよいと思う。《革命》など有名な曲も入っているし、単なる練習曲の範疇には納められない芸術作品だらけだからだ。チェルニーとやバイエルみたいな、いかにもな練習曲とは明らかに違います。ショパンの練習曲と並ぶ難曲中の難曲、リストの《超絶技巧練習曲》と比べてみるのも楽しいかと。

卒業式の定番

 中学3年の秋、誰かに借りた寄せ集め物CDの中に収録されていたのがこの《別れの曲》で、それを聴いて猛烈に感動してしまったわけ。それから自分でCDを買って、尋常でない階数聴いた。卒業式で聴く日を切望するようになっていた。「卒業生、退場」。最初の"シ"がぽーんと。やがてそれは拍手にかき消されて微かにしか聞こえなくなる。・・・こんな素晴らしい場面を、他のどの音楽が演出できるだろう。唯一無二《別れの曲》である。残念ながら、もう一生そんな場面に参加することはあるまい。高校の卒業式で《別れの曲》は使われず、簡略化の名義で恐ろしく短く、どんなに涙もろい人でもなく隙を与えられないほどであった。ましてやただの一度も感動の涙を流したことがない俺にとっては単なる全校集会と変わらなく感じた。腹の虫がなって困った卒業式。中学卒業の次の日にノートに書き記した書いた文章の最後は次のように締めくくられている。「この日のために生きていたようなものだからな」

交響曲第5番:第4楽章

グスタフ・マーラー(1860-1911)

パッヘルベルのカノン

ヨハン・パッヘルベル(1653-1706)

ピアノ協奏曲第2番

セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)

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