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Discipline
ディシプリン
Originally released: 1981 / PCCY-00668
Personnel:
Adrian Belew (guitar, lead vocal)
Robert Fripp (guitar, devices)
Tony Levin (stick, bass guitar, support vocal)
Bill Bruford (batterie)
No | 原題 | 時間 |
1 | Elephant Talk | 4'41 |
2 | Frame by Frame | 5'08 |
3 | Natte Kudasai | 3'45 |
4 | Indiscipline | 4'32 |
5 | Thela Hun Ginjeet | 6'25 |
6 | The Sheltering Sky | 8'22 |
7 | Discipline | 5'02 |
All songs written by King Crimson |
概論(ver.1.0)
現在まで延々と不毛な?賛否両論が繰り返され続けている「新生」クリムゾンの衝撃の一品。
「レッド」を発表後、音楽から姿を消し隠居生活お送っていたが70年代後半からセッション活動を通じて音楽活動を再開、81年自らのバンドを結成しDisciplineと名乗るが、力量がクリムゾンの名に相応しいと判断し「King Crimson」と改名、今作品を世にはなった。
そして、「太陽と戦慄」〜「レッド」の頃からは想像もつかない音になっていた。どこで身につけどんな心境の変化があったかは知らないが、ニューウェイヴ、ワールドミュージック、ポリリズム、ポップ、ミニマリズムをクリムゾン的ひねくれ精神で合体させた。当時の多くの若いミュージシャンに影響を与える。
尋常でない腕前を持つ4人が機械のような正確さでぽりりずんでいる(「ぽりりずむ」今勝手に作った動詞)。それぞれが自分の「間」でフレーズを反復していく。聞き手は演奏者の意識とは別の摩訶不思議な体験をする。そんなミニマムな音楽にロックの精神を宿らせた。深く考えるとこいつら、とんでもないことをしでかしている。バッハ(無論ヨハン・セバスチャン)を聴いているような楽しさが良い。あくまでも、なんとなくね。
未だにこの時期(俗に第6期)のアルバムを全部揃えていないということは、意識の深層では否定する気持ちがあるのかも知れない。とりあえず☆☆☆三ツ星。でも相変わらずライブは凄いっすよ、まじで。
演奏家的戯言
- エイドリアンは今までのクリムゾンに絶対存在しなかった個性を持っている。なんていってもアメリカ人。フリップとは対極に位置しながらフリップに劣らない変態ぶりもアピール。歌詞も曲も今一だけど、歌声とギターの腕前と性格は良い。今でも唯我独尊のフリップのフォロー(「PROJEkCT
TWO」のブックレットとか)を忘れないいい人である。
- ジョンレノンのアルバムに全面参加したかと思えば野口ゴローとライブしたりとあらゆるセッションをこなす(最近は黒沢健一のソロアルバムにも参加している)超人的ベース職人、レヴィン。ここでは治外法権的にうねうねし、気侭な印象を受けるが、実はビルと全く異なる単位のフレーズを何気なく弾いていて吃驚。
- さてさてビル。アレンジし尽くされたのが嫌で当時超人気グループだったYesを抜けてまでクリムゾンで即興的な演奏をしていたのに、またまた戒律的になってしまった。フリップと喧嘩しなかったのかなぁ。その分「インディシプリン」で開放感に溢れた叩きっぷりとの対比は楽しいが。
- フリップ先生についてはノーコメント。
各論
予告編(委細各論補完後)
「エレファント・トーク」で'70年代の音を想像してた人はなんじゃこりゃぁ、と殉死したはず。衝撃は強烈。「フレイム・バイ・フレイム」「待って下さい」「インディシプリン」「セラ・ハン・ジンジート」と名曲(繰り返すがライブは超絶!!)が目白押し。「ザ・シェルタリング・スカイ」は退屈。フリップのこういう趣味はまだ分からない。そして「ディシプリン」の万華鏡曼陀羅まんだらけの音宇宙。こうやって冷静に考えるととんでない名盤だということに気がついた。三ツ星なんてとんでもないな。でもスタジオ盤の音は職人芸が過ぎて逆に心地よさが足りない。
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